パリのヴィーガン、ベジタリアン事情
健康意識が高いからなのか、環境意識が高いからなのか、フランスではヴィーガンやベジタリアンが多く存在し、受け入れられている印象を受けます。
ヴィーガン御用達のオーガニックスーパー(豆腐製品や植物性ヨーグルトなどが揃えてある)はだんだんと増えていて、観光で訪れた小さな町にも一件くらいはありました。
ピザ屋さんにベジタリアン用ピザも登場しています。
観光客が多いレストランは、外のメニュー表にベジタリアンマークがついてあるお店もでてきました。
ヘルシーなイートインのお店が増え、野菜や豆を使ったサラダの種類が豊富です。
最近ナチュラリアというBioスーパーでヴィーガンチーズ (牛乳を使わずに植物で作ったチーズ)を買いました。
まだ他のBioチェーン店では扱っていないのか、パリではなかなか見つからないのです。
2メーカーの製品があり、いつもは安い方を購入しているのですが、その日はもう一つのメーカーの商品が10%引きになっていたので、つられて買ってみました。
家に帰って早速食べてみると、いつものよりも美味しいのです。
さすが1ユーロ以上高いだけの事はあります。
何が違うのか原材料を見ると、カシューナッツから作られていて、今まで食べていた安い方は大豆から作られていました。
大豆が原料だと、どうしても豆の味が出ている感じがして、一度に半分くらいたべれば充分だったのに、カシューナッツミルクから作られたものはクセがなく口当たりもクリーミー。
美味しくて一度に全部食べてしまいました。
ちなみにメーカー情報はこちら。
パリ11区に直営店があります。
www.jay-joy.com
ヨーグルトは近所のスーパーでも植物性の物が売っていて、大豆が原料の物ならばBioでも取り扱っています。
アーモンドミルク製のヨーグルトも近所のスーパーで売っていますが、BioではないのでBioにこだわるならBioスーパーへ。
ヨーグルトも大豆製よりはアーモンド製の方が高いけれど美味しいです。
農業国フランスでは乳製品は身近な食べ物。
安くて美味しいのです。
それなのにわざわざ値段の高い植物性のチーズやヨーグルトを食べるのは、かなり贅沢な事。
フランスにあるチーズの種類は360種類くらいで、Bioスーパーで販売されているのはそのうちの2種類を真似たものです。
チーズはフランス文化で、好みやこだわりがある物。
植物性で真似できる種類がいくつあるのか?
出来たところで需要があるのか?
ヴィーガンチーズが市場にあまり出回らないワケです。
それでもあるだけマシで、乳製品が好きなのに体調を崩すので止めなくてはならない場合に、食べるのを我慢しなくてすむのです。
ヴィーガンとなると、メインディッシュとなるものが食べられないので、コクのある物が入らないと野菜ばかりで飽きてしまいます。
そこでフムス(ひよこ豆ペーストで薄いレバノンのパンにつけて食べる)などをサラダに乗せると、しっかりとした味が入って満足感がありま
す。
フムスは近所のスーパーでも10種類くらい置いてあり、中にはBio製品もあります。
Bioの物は原料がオーガニックで、科学的な保存料が入っていません。
これだけ取り扱っているということは、それだけ需要があるのでしょう。
パンにバターを使えない場合にもフムスがおかずになります。
アイスクリームに関してはBio(オーガニック)は近所のスーパーでも見かけるようになりましたが、種類はバニラだけ。
Bioスーパーでもバニラ、イチゴ、マンゴー、チョコレート味。
ヴィーガン用(植物性)アイスクリームは街中ではまだ見かけたことはありません。
以前のブログでオーガニック商品の展示会の事を書きましたが、その会場でヴィーガン用アイスクリームを初めて食べました。
これはまだまだ発展途上の品。
牛乳から作るようなコクが出せないので、ミルクシャーベットといった感じがしました。
暑い期間が短い事もあってか、お菓子やチョコレートよりも開発は遅れています。
需要が増えれば開発が進んでいくでしょう。
さて、世界的に見てヘルシーと思われている和食事情はどうでしょう。
フランスの和食店はダシをカツオからとっている店が多いので、そば、酢の物や揚げ出し豆腐でも注意が必要です。
枝豆、カッパ巻き、梅しそ巻き、たくあん巻き、お新香、冷奴、野菜天ぷら
この辺りならなんとか食べられそうです。
天つゆがカツオダシなら、天ぷらは塩か醤油で。
醤油はグルテンフリーを置いているお店はあまりないので、グルテンフリーの方は持参する事をお勧めします。
あまりヴィーガンのレストランに行く機会がないのですが、Carmen Ragostaはパリ10区のサンマルタン運河の近くにあり、洋服のブティックの中にテーブルが置いてあるユニークなレストランです。
オーナーのイタリア人女性が一人で切り盛りしていて、彼女自身がヴィーガン。
食材はBioのものを使用。
デザートにはティラミスやチョコレートムースがあります。
もちろん美味しいレストランです。
ただ洋服屋さんの中で食事をするので、雰囲気に好き好きはあるかもしれません。
詳しくはトリップアドバイザーで検索してみて下さい。
私は魚や卵は少量食べ、休日はヴィーガン、外食ではなるべくベジタリアンでチーズはたべます。
日頃お肉や揚げ物は食べないようにしていますが、食べたくなったら我慢しないで食べています。
家で食べる物は植物性のオーガニック商品を中心に、できるだけ身体に有害な物は入れたくないと思っています。
昨年の夏からこのような食生活に変えて体調が良くなり、風邪も引きにくくなりました。
おまけに肌の調子が良くなって、超乾燥肌だったのに肌が乾燥しにくくなりました。
マットな質感だったのに肌にツヤが出て不思議な感じがします。
食べた物が身体を作っているのだなぁと実感しています。
軽くて疲れにくい身体作りの為に、これからもこの食生活を続けてみます。