jeanne-lully’s blog

ちょっと変わった元日本人がパリで思う事

12月5日から続いている、パリの交通機関のストライキ

 今月の5日からパリの交通機関がストを始め、すでに10日目になりました。

 

 パリ市内で言えば、地下鉄の1番線と14番線は運行していますが、通勤時間だけ運行する線が少しあったり、全く運行しない線がほとんどです。

 

 バスも路線によっては運行しない路線もあり、仮に運行していても本数が少なくなっています。

 

パリからの郊外線は運行時間に制限があったり、運行しなかったりです。

 

 ここ10年ほどパリに住んでいますが、こんな事は初めてです。

 

 12月は一年で1番華やかな季節。

通常ならクリスマスプレゼントを買う人で街はごった返すはずだし、レストランも混んでいます。

 

 しかし今年はいつもよりも街行く人が少ないのです。

 

 私も友達と忘年会をしたいのですが、往復のタクシー代を出してまで集まるのも大変なので、まだ予定がたちません。

 

 個人的に年末に二回の連休もあり、旅行に行きたいと思うのですが、飛行機以外は運行があてにならないので、簡単に旅行の計画も立てられないのです。

空港まで行くのも大変だし。

 

 既に長距離電車の予約をしている人は大変で、運休さるても振替え便はありません。

 

 もしホテルを予約していてキャンセルできなければ、他の行き方を検討するかホテル代を捨てるかしかありません。

 

 日常的には、そろそろ通勤疲れが出始めているのではないでしか?

 

 住む場所から職場まで、少ない本数のバスしか走っていないケースがほとんど。

 

 寒い中、いつ来るか分からないバスを待ち、満員で乗れずに一台見送り、ぎゅうぎゅうで窒息しそうな車内で長時間耐え、運行しているはずの地下鉄駅に行ったら入口が閉まっている。

 

こんな事が日常的なりました。

 

私は職場まで通常なら地下鉄で30分、徒歩で1時間のパリ市内に住んでいます。

 

 毎日全ての距離を歩くのも疲れるので、短い距離でもバスか地下鉄を利用しようと、余裕を持って1時間20分前に家を出ます。

 

歩いていてバスが来れば乗り、先が渋滞していたら降りて歩いて、また違う方面行きのバスに乗り換える、などその日によって臨機応変に移動しています。

 

 職場が遠い人は、もともとの電車の本数が少ない上に、さらに少なくなるので、もっと早く家を出ていると思います。

 

 帰りも同じく、帰宅にも時間がかかります。もちろん歩く距離もいつも以上です。

 

 夜遅くまで仕事をしている人は、路線によっては早く止まってしまうので、早退するしかありません。

 

  時給で働いていたら、ストの間の収入は減ってしまいます。

 

 それに、早く家を出て運良くバスに乗れてスムーズに目的地に到着した場合、当然ですが時間が早すぎてカフェなどで時間を潰す事になります。

 

こんな不用な出費がかさんでいきます。

 

劇場や商店はいつものような集客は見込めないでしょう。

 

芝居を観に行ったとしても、帰る手段が少なく、タクシーだって並ぶ事でしょう。

ウーバーはいつもよりも高いでしょうし。

 

沢山買い物をしても、持って帰るのも大変です。

 

 仮に車を持っていても、道が渋滞している時間や場所があります。

 

駐車の場所だってあるのか分かりません。

 

ストの始めのうちは、こんな体験は滅多に出来ないし、見たこともないので、どうなるのか好奇心もありました。

 

 これが日常になってくると、楽しみにしていた12月が思った通りに過ごせなくて、イルミネーションで華やかな街とは裏腹に、気分は全く盛り上がらない地味な年末となってしまいました。

 

 せめてお天気の良い日が多いと良いのですが、今のところ雨や曇りが多いのです。

 

 寒い中、いつもよりも歩く機会に恵まれて、良い運動になっているなぁと思って、いつ終わるかわからないストを乗り越えなければ。