海外で感染した旅行者と、その旅先で感染していない大多数の国民との違いとは?
日本の報道をみて、
[フランスから帰国した人 感染]
こんな感じの滞在先を示したタイトルを頻繁に目にします。
ちょっと待って!
フランス中が感染者だらけのように聞こえて、フランスにいたら感染する!みたいに聞こえるのは私だけ?
帰国後感染発覚者のほとんどは、短期で来た旅行者なんじゃないの?
私はパリの日本人コミュニティの中で生活していて、観光地のど真ん中に勤務しています。
外出制限がでるまで、マスクを使用したのは3/10~3/11のポルトガル旅行時、飛行場と機内だけです。
一時的に旅行や仕事でフランスへ入国してきた多くの中国人やイタリア人など、世界各国から来た人達と毎日接触し続けていました。
私は検査を受けていないので感染していないとは断言できません。
けれどもポルトガルから帰国して12日目の朝を迎え、不食 ( 断食 )を始めて3日目になりますが、特に感染症状は出ていません。
パリの日本人コミュニティは情報の回りが早いので、もし日本人感染者が出たら直ぐに噂になると思うのですが、聞いた事はありません。
私の周りでは、同僚が通う専門学校で感染者が出たと言う話と、友人の職場の同僚の子供が通う小学校で感染者が出たという話を聞いたくらいです。
一体どうやったら日本人旅行者がフランスで感染できるの?
フランスにくるほとんどの日本人旅行者はマスクをしているのに、マスクをしていなかった多くの在仏日本人が感染していないのが不思議です。
私にはウイルスに対する専門知識はありませんが、フランス在住の素人が思うには、慣れていない国への旅行は一時的に免疫力が低下するのではないか?と。
その下がった時に、ウイルス感染したのではないかと推測します。
日本から海外旅行に出かければ、だいたい5日から二週間くらいの少ない旅行日数の中で一生の思い出作りをしようと張り切っていることでしょう。
非日常的な12時間以上のフライトに耐え、日本での毎日よりも多くの予定をいれ、疲れていても早く起きて遅くまで観光や移動をすることもあるし寝不足になりがち。
さらに旅行中は普段と違う食生活をし、せっかく来たからと言って、食べ慣れない物を食べ過ぎてしまう事もあるのではないでしょうか。
いつもならは免疫力が守ってくれるかも知れませんが、胃腸が疲れた時にウイルス感染者と接触したら、移ってしまうリスクは高くなってもおかしくありません。
一方で外国に長期滞在している人は、マイペースな生活をしていて、祝い事でもない限り、食生活はいつもと変わりません。
感染リスクの高いキャビンアテンダントや海外営業で世界を飛び回っている人達は、仕事に対する責任感が非常に強く、自分の身体に負担をかけない生活をし、身体の限界も知っています。
私の友人でパリで数年間仕事をしていた人がいますが、出張前日は普段は食べているなま物は避け、お酒も控え、早めに切り上げていました。
かなりストイックに見えましたが、翌日の仕事のためには、このくらいの自己管理が当たり前なのでしょう。
たまにしか外国旅行をしない人が、旅行中にこんなストイックな生活をするとは思えません。
むしろ逆で、バカンス気分全開!気は緩むのが普通。
若ければ尚更のです。
風邪もそうですが、気が緩んだ時に病気になりやすいと思います。
パンデミックとなった今、海外からの帰国者だろうが、渡航歴のない人であろうが、日々緊張感を持って自己管理できる人でなければ、どこに居たって感染リスクは高くなると思うのです。
パリは外出制限がでる前日までの方が、普通に生活していたのだから感染リスクは高かったと思うのですが、外出制限がでてからは外にほとんど人が居ないのに、人とすれ違う時は1メートル以上避け合います。
外出制限が出る前日、コロナ休業のため職場の片付けにスタッフが集まりました。
その時にマスクをしていなかったのは私だけ。
[ 皆んな大袈裟だなぁ、昨日までマスクなんてしていなかったのに。]
そう発した私に、上司からの一言
[ こんな状況で誰が感染していてもおかしくないのだから、もし自分が感染者だったら?と思って行動しなさい。
自分を守るためではなく、人に移さないためのマスクです。]
そうかぁ!その通りだと納得して、その場にあった輪ゴム、ホチキス、キッチンペーパーでマスクをつくりました。
全員マスク姿で、さらに1メートル離れての作業。
このようにフランス在住者の感染回避意識は、かなり高まっています。
日本はどうですか?
危機感、高まっていますか?