jeanne-lully’s blog

ちょっと変わった元日本人がパリで思う事

二重国籍⁉️ 後編

フランス人になりたて、ソロ女のリュリです。

 

フランス国籍を取得出来たと知らせを受けてから、

 

[ 早く日本のパスポートを返さなくては、二重国籍になってしまう!]

 

と、罪悪感が脳内に充満していた。

 

ようやくフランス人用の身分証明書を手にして、急いで在仏日本大使館に行ったのだ。

 

なんと( ゚д゚)

 

日本のパスポートとフランス人用の身分証明書だけでは届出ができなかった。

 

他に必要な物は

• 帰化証明書か、外国国籍選択証明書 ( 外国国籍を取得した理由とその日付けが書いてあるもの。)

 

• 国籍謄本 ( 窓口の方曰く、参考資料なのでコピーや抄本、過去に取得したものでも良いとの事。)

 

この2点が足りなかった為に、二重国籍問題が解決しなかったのだ!

 

ここまでは前編に書いた。

 

 

さあ、結論から言おう。

 

 

         私は二重国籍ではない‼️

いや、むしろそんな特別待遇は受けられないのだ。

 

    ❓❓❓❓❓❓❓❓❓❓❓

 

皆さんの中には

[ フランス人になったリュリが日本のパスポートを持っているのに、どうして二重国籍じゃないの? ]

 

とモヤモヤし始めた方がいるかも知れない。

 

きっと私の周りは全員もれなく❓❓❓と思うだろう。

 

本人でさえ数日前までは知らなかったのだから、帰化未経験者の大多数の人は知らなくて当たり前だ。

 

なんせ、結婚よりもする確率が低い事なのだ。

 

身の回りに既婚者はいても、既帰化者に出会うことがない人さえいるだろう。


たとえいたとしても、

 

[ いやー、フランス人になったんだけど、フランス人として育っていないから、考え方の違いの溝を埋めるのが大変でさー]

 

etc..... などと 嫁姑問題みたいにペラペラと話たりはしないだろうし、日本人が外国に帰化したのならカミングアウトをしない人もいるだろう。

 

だって、必ずこう聞かれる。

 

[ 何で日本国籍を捨てるの?]

 

その質問の裏には、

{ 平和で豊かな日本に生まれて、その日本のパスポートは世界的にみてもかなり価値があるのに、わざわざ外国人になる必要があるの?

日本人でいたほうが良いんじゃない? }

 

と、こんな心理が隠されているのは知っている。

 

 

いやいや、世界を股にかけて仕事をしているビジネスマンじゃないのだから、出入りが難しくなる国が増えても問題ないのだ。

 

そして、私はしっかりした兄弟に恵まれていて、たとえ両親の具合が悪くなっても介護帰国をしなくて大丈夫なのだ。

 

この先皆んな歳をとって行く。

日本に帰るつもりもないのに日本国籍でいたら、結婚、離婚など何かあるたびに日本から書類を送ってもらわなくてはならない。

 

兄弟だって常に時間があって健康とも限らない。

 

親のことを任せて、身勝手に海外に出て来て暮らしている私の事で、兄弟に迷惑をかけたくないのだ。

 

 

 

それにさー、日本国籍を捨てた訳じゃないですよ。

 

そんな風に捨てたり拾ったりできたらいいんだけどねー


日本が国籍法に基づき、私との縁を切り離したのだから。

 

詳しくはすぐ後で解説するとして

 

 

 

まあ、外国への帰化に関しての知識豊富な人は日本国民のうちごくわずか。

 

そしたらほとんどの人は、インターネットやテレビ報道の一部を、疑いもなく知識として吸収してしまうだろう。

 

少なくとも私はそうだった。

 

この度、自身の身に降りかかる二重国籍問題を抱えて、詳しく調べざる得ないなくなったのだ。

 

そこで帰化者のバイブルになるであろう、こんなサイトと出会えた。

 

在ニューヨーク日本領事館
ホームページより

日本国籍をお持ちで米国籍を取得された方,これから取得される方へ(日本国籍について正しい理解のために)

https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/a1/01.html

 


さてこの内容によると、
本人の意思で外国に帰化申請をし、取得できたと知った時から、戸籍がデータ上で残っていても、外国の国籍一つとなるという。

 

したがって、今までのように日本に婚姻届や子供の出生届の提出、そして日本パスポートの使用や更新はしてはいけないのだ。

 

これらをうっかり行う人の事を二重国籍と呼ぶのではない。

 

これは       << 違法 >>

または       << 犯罪 >>

 

と言うのだ。

 

ここを勘違いしやすい!

 

 

多数のインターネット情報でこの勘違いが見受けられる。

きっちり区別して使おう。

 

 

それにしてもダークなイメージをもつ二重国籍と言う言葉だが、実は国の認めた特別待遇なのだ。

 

持っている人は、堂々と発表して良いのである。

 

ここでまだ二重国籍に関しての疑問が残っている人もいるだろう。

 

なぜ二重国籍が問題になるの?

 

それは、こんなケースが話題になるからではないだろうか。

 

1. 多国籍を認めている国の外国人が、日本人になった場合


2.その国の人と結婚したら自動的に国籍が与えられる場合


3.日本人と外国人の間に生まれた子供


これ以外にもあるかもしれないが、この3つを見てみよう。

 

 

1. 外国人が日本人になった場合は、外国籍を失うべき。   国籍法第5条1項

 

ここからが日本政府にはどうにもならないのだが、外国人の母国が二重国籍を認めていたら、その国にとっては届出の必要はない。

 

それなら届出をせずにその国の特典を受け続ける人もいるだろう。

 

外国籍を持ち続けるのは違法だ。

 

今は日本へ外国国籍喪失届が必要になったとネットで読んだ。

 

しかし違法でも罰則がないので犯罪ではない。

 

どういうことかと言うと、高校生がタバコを吸っていても社会的に罰金や刑罰はないのと同じだ。

 

 

2. たまたま結婚相手が外国人で、結婚したら望んでいないのに外国籍がついてきてしまった場合。


これは日本が認める二重国籍になる。しかし期間が決まっていて、期間中にどちらかを選択する。一生の特典ではない。


3. ハーフの子供は22歳までにどちらかの国籍を選択するのだが、日本国籍を選択した人で外国籍を喪失していない場合は、

 

国籍法16条1項により

[ 外国国籍離脱の努力 ]

 

と法務省のホームページに書いてある。

 

 

罰則が書いてないのだから、努力を一生し続けて、ついに達成できずに生涯を終えてしまう可能性がある。

 

この場合は
[ 二重国籍離脱の努力中 ]
と呼ぶのだろうか?

 

当事者が具体的にどんな努力をしているのか、機会があればぜひ聞いてみたいと思わせる、興味ある法律である。


こうして、生まれて初めて法律文書をまじまじ読んだのだった。

 

 

さあ、国籍喪失届出をしなければ!

出さなきゃ違法だからね〜😱