パリ流 ハッピーな不用品リサイクル方法
引っ越しを控えて、断捨離を始めたリュリです。
もともと所有物が少ない方だが、2年前にここに引っ越して来た時よりも物が増えている。
原因は
物持ちが良い
蚤の市で小物を買う
人がくれる物をもらう
必要で買ったが今は使わない
そこでまず、
1; 売れるもの
2: あげたら喜ばれる物
3: 捨てる物
この3種類の不用品を見つけては処分し始めた。
売ると言っても、元なんて取れなくていいから、喜んで使ってくれる人に渡したい。
ただであげると、とりあえずもらっておくだけで使って貰えない場合がある。
だからお金を払ってでも欲しいと思っている人を探すのだ。
知人にあげる物は、そんなに高価な物ではなくて似合いそうな物や、使って貰えそうな物。
それでも手元に残っている不用品がまだまだある。
私がよくやるのは、天気の良い日曜日や帰りの人が多い夕方、綺麗なショッピングバッグに服や小物を入れて路の端っこに置いておくのだ。
一応紙に[ 女性用 サイズS ]
と書いて袋に貼っておく。
もちろん中の不用品は物が良くてまだ綺麗だけど自分ではあまり気に入っていない服、もう着ない服、サイズの合わない物などで、ヨレヨレの汚いものではない。
すると三十分もしないうちに袋ごと消えている。
短時間で置いた物が消えるということは、良い物だった証である。
捨ててしまわなくて良かったではないか。
街には私のように路の端っこに物を出す人がいる。
時には着古したジーンズや汚ったない靴など、ゴミに出すレベルの物を山積みにして、朝から夜まで山積みのまま、街を汚している場合もある。
こんなものでも人の役に立たせたいと思っている人がいるのだ。
それだけ物には思い入れがあるのだろう。
街を汚すのは避けたいので、すぐに持って行ってもらえるように工夫して、ある程度の時間が経ってもそのまま置いてあるならゴミ箱に入れる。
住んでいる住人のタイプによって、置いてある物の質は違ってくる。
以前学校の同級生が、質の良いオシャレなジャケットを、サイズが合わないからといって私にくれた事がある。
五年くらい経っているが今だに着ている。
これはその子の住んでいたアパート(日本でいうマンション)の共有スペースに置いてあったそうだ。
共有スペースには本や捨てるにはもったいないものを置いておくのだ。
すると欲しい人が持って行く。
私も共有スペースがある物件に住んでいた時は、マネをして不用品を置いておいた。
逆に置いてあった綺麗な包装紙や本を貰った事もある。
たまたまその時間に通ったら欲しい物があると言うラッキーさが嬉しい。
だから私もそんな風に人に思って欲しいから、ある程度のクオリティの物を置くようにしている。
知り合いのマダムがある日、
[ このスカート拾ったのよ。素敵でしょ?
うちの周りはお金持ちが住んでいるから、結構質のいい物が捨ててあるのよ。]
と嬉しそうに話していた。
お金持ちでも、普通の人でも、自分の買った物をゴミにしたくないと思っている人はいるのだ。
マダムは捨ててあったと言ったが、人に見せるように置いてあったなら、捨ててあった物を拾った訳ではない。
本気で捨てるつもりなら、ゴミ袋に入れてしっかり閉じてからゴミ箱に入れるはずである。
リサイクル用の服を入れるBoxが街中にあるが、近くにない場合は近所の人に回収して貰えば良い。
物を拾うなんて恥ずかしいと始めは思っていたけれど、捨てたくない物をあえて置いて、貰い手を探しているのだから、協力してあげた方が親切だと考えが変わった。
数年前、先輩の引っ越しを手伝った時は、大量に不用となった食器があった。
良い物だったので捨てるのはもったいない。
しかし私は要らない。
今から欲しい知り合いを探す時間がない。
そこで紙袋に入れて路の端っこに置く事を提案した。
10分後には袋ごと消えていた。
誰かの役に立つと思えば、ただ捨ててしまうよりはもったいと思わなくて済むし嬉しい。
持ち帰った人もラッキーだと思っているはずである。
こんな風に知らない者同士が、物を通して人をハッピーな気分にし合える環境であるフランスは心地よいのだ。