jeanne-lully’s blog

ちょっと変わった元日本人がパリで思う事

キックボードが溢れる歩道を嫌がるおばさん達

 パリで日常的に利用されている移動手段はバス、地下鉄、路面電車、電車の公共の乗り物の他に、自動車、バイクもあるが、ちょっとした移動には男性や若者を中心にキックボードの支持者は多い。

 

 小学校の生徒がキックボードを学校の前に駐輪していることもある。

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日本なら自転車の支持率の方が高いと思うが、パリでは自転車の盗難や座席など外せる部品が駐輪中に盗まれる事は日常的。

 

それにアパートやマンションによっては駐輪場がない場合もある。

 


 会社員なら交通費が半額会社から支給されてバス、地下鉄、電車、路面電車が範囲内で乗り放題。

 


 パリ市内に住んでいれば自転車はなくても不便を感じない。

 


 しかし地下鉄で2~3駅くらいしか離れていない近場を行き来する時にはキックボードは便利そうだ。

 

 深夜に男性がキックボードで帰宅している姿を見ると、乗り換えが多い場所に通勤している人にとっては近道の最短コースで走れるので、時間の節約になるし乗り換えの待ち時間ストレスもない。

 

なによりも風を切って走る爽快感もたまらなそうだ。

 

 ここ最近は駅前や街中に貸し出しキックボードが置いてある。

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 キックボードに機械が取り付けてあり、無人でも利用者が操作してロックを解除し、使わなくなったらその場所に乗り捨てるだけなので、家の前に乗り捨てても構わない。

 


 2週間前に電動でスピードが出るタイプのキックボードで、日曜日の空いている車道を飛ばしている男性がいて、気持ち良さそうだなぁと思ってみていたら、突然大胆にコケてかなり痛そうだった。

車が後ろから来ていなかったのも幸いだった。

 

段差でもあったのか、滑ったのか?

 

 自転車なら車道を車と一緒に走らなくてはいけない。

 

しかしキックボードは車道を飛ばしている大人もいれば、歩道を走る子供もいる。

 

 スピードの出し過ぎや車との接触事故は多発しているだろう。

 

キックボードに免許がいらないので、車道を飛ばす大人の交通マナーは良くない。

 

 街中でたまに倒れているキックボードを目にする。

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  風で倒れたのか、子供のイタズラか、誰かが倒して乗り捨てたのだろうと思っていたのだが、どうもそれだけではなさそうだ。

 

なんとご婦人が倒すところを2度も見てしまった!

 

 一度目は高齢のキチンとした身なりのご夫婦が昼すぎに歩道を歩いていて、その歩道に止めてあったキックボードをこの奥さんの方が思いっきり倒したのだ。

 

ご主人の方は何もなかったかのように二人で通り過ぎていった。

 

こんな普通以上に上品に見えるマダムの仕業とは、ショックだった。

 

 2度目も日中で、高齢に近いおばさんが道に止めてあるキックボードを倒していった。

 

????????????????? なんで ?

 

  日本に住んでいた時に、駅前の歩道半分を占拠する自転車の横を通るのに時間はかかるしストレスもあったが、自分も自転車の利用者なので[ 邪魔だ! ]とは思えなかった。

 

 私はパリでキックボードを買ったら便利だろうなぁと購入を考えた時期もあったけれど、健康のために歩こうと思ったし、余計な物を増やしたくないし、保管も盗難対策をしなくてはならないので面倒なのもありキックボードは断念した。

 

 それに自転車なら慣れ親しんだ経験があり、今でも乗れる自信はあるけれど、運動なんて何もしていない私がこれから始めるキックボードを安全に乗りこなせるのか不安がある。

 

 キックボード利用者に中年以上の女性はあまり見た事がない。

 

 もしかしたら私のように安全面を考えて利用しないのか、若い人の乗り物だと思って無縁に感じているのかもしれない。

 

またはキックボードにぶつかられそうになった経験があるとか、止まっているキックボードにうっかりぶつかった事があってトラウマになっているのか。

 

 そんな人にとっては、自分と無関係で危険な物が路上に並んでいたら、倒したい衝動に駆られるのだろうか?

 

それでも昼間の人目がある時に、堂々とキックボードを倒すのは、理性のある大人の行為とは思えない。

 

その倒れたキックボード、もっと邪魔なんですけどー!

 

 もしこの人達が日本に行ったら、駅前に自転車が溢れている景色や、路上にバンバン置かれたお店の看板をみてストレスがマックスに逹することだろう。

 

パリのキックボードは日本の自転車よりもまだ駐輪台数が少ない。

 

 もしも爆発的にキックボード利用者が増えていったら、アンチキックボードのおばさん達が黙っていないだろう。