パリ生活者がオランダ旅行で感じたこと
アムステルダムに到着するなり、自転車がガンガン走っていて自転車道は気をつけなければ!と意識しました。
パリだと自転車はだいたい車道を走っているし、走行台数も少ないので存在感が薄め。
オランダの駅前は巨大駐輪場がありますが、フランスのようにチェーンで盗難防止をしていないようです。
皆んなが持っているから盗む必要がないのでしょうか?
パリで流行りのキックボードは見かけません。
建築ラッシュなのかアムステルダム中央駅のフェリー乗り場近くは、風車の代わりに巨大クレーンが何台も背を伸ばしています。
駅前の街側は大規模な道路工事中で、人もごったがえしていたので、せわしない印象を受けました。
建造物は雨戸がついていないマンションがほとんどで、カーテンさえもないお宅も見かけました。
窓ガラスはピカピカ。
雨戸のあるマンションは、一斉にすべての雨戸がキレイに揃ってあけてありました。
建物がホントにモダンで、キレイに保っています。
こういう美意識は個人主義フランスではありえません。
法律で雨戸を開ける時間が決まっているのでしょうか?
フランスとはまた違う美しさ。
地上階でも鉄格子がなく、治安が良いのかなぁと不思議に思いました。
パリで地上階なら鉄格子がついたマンションがかなりあります。
空き巣が多いもので。
美術館情報を調べたところ、アンネフランクの家は二か月前からインターネットでチケットを販売し、当日9時に当日分がネットのみで発売されるそうです。
何それ~。
チケットの販売窓口がないなんて合理的っていうのか、ネット出来ない人は来るなっていうのか?
それでもかなり人気のスポットらしいです。
美術館を調べましたが、入場料が高い!
他のフランス人も驚いていました。
アムステルダム国立美術館 19€
ゴッホ美術館 19€
18歳以下無料
パリなら
ルーブル美術館 17€
オルセー美術館 12.40€
26歳以下無料
フランスは国が国民に美術に触れさせようと、秋冬は第1日曜日は誰でも無料で、カルナバレ美術館などの無料の美術館も存在します。
ロンドンの美術館も無料なところが多かったので、これは意外でした。
教会に入るのに拝観料をとるスペイン並みに驚きます。
結局は到着が朝の7:30と早すぎて、移動が必要なミッフィちゃんの故郷ユトレヒトを訪ねてしまいました。
観光案内所が開くだいぶ前に到着してしまい、地図もなく不食4日目で食べていない上に寒い朝。
それでも歩いて街を把握していくと、ミッフィ美術館よりも先にオルゴール博物館を発見しました。
巨大オルゴールがあるので興味があったのです。
ここは思いがけなく嬉しいスポットでした。
もともとは教会だった建物が博物館として活躍しています。
あちこちに教会だったなごりがあり、天上に証明をあてて美しい空間を演出していました。
観ているだけでも美しいオルゴールや機械仕掛けの時計がたくさんあり、楽しい音楽が聞こえてきます。
さらに時間によっては英語のガイドさんが、何点かを動かしてくれるのでその時代を想像しながら過ごせます。
綺麗だなーと思うとフランス製だったりして、フランス人の私としては誇りに思います。
ここからなかなかはなれる気にならず、館内のカフェでお茶を飲み、また見学を再開しました。
このカフェは自動演奏のピアノがあり、内装もちょっと見かけないオシャレ感があるのですが、お値段はリーズナブル。
お茶だけでも利用できるので、くつろぎにきている人が意外といて驚きです。
ここはおススメ!
オランダの食事情ですが、揚げ物が多いです。それに生クリームをかけたワッフル。
オランダはフライドポテトの店があちこちにあります。
パリならケバブかピザ屋さんがあちこちにあるのですが、フライドポテト屋さんは見かけません。
ヴィガンファーストフードの店があったので覗きにいくと、フライドポテトに選べるサラダがあっただけでした。
たしかにヴィガン、ベジタリアン用とは言えますが、、、
オーガニック事情ですが、まだまだこれからのようです。
メジャーなスーパーに行ってもオーガニックコーナーはなく、オーガニック商品はごく少量。
ホテルの朝食では、パン、カステラみたいなパン、白インゲン豆のトマト煮、サラダ、ミックスフルーツの缶詰など、フランスよりは見た目に楽しいラインナップ。
フランスだと必ずあるハチミツがなかったのには驚きました。
フランスだと生のフルーツが山盛り置いてあることが多いのですが、こちらは缶詰のような加工品。
一緒のツアーの中華系親子と話す機会があり、朝食が豪華でしたねーと話しかけたら
[ お皿の上に物が少なくなっても補充にこなかったよね。
フランスではもっと気を効かせて補充するのにね。]
と不満気。
私は食べなかったから気がつかなかったけれど、しっかり食べたかった人には不満があったのでしょう。
たしかに残飯を漁らなくてはいけない感じはありました。
カステラをいくつも皿に乗せた人がパラパラいたので、そんなものあったかなぁ?と確認したけれど、どこにあったのやら。
おまけにホテルは私達のグループに朝食の時間を決めさせ、制限時間もあったのです。
いろいろな国やホテルを利用していますが、これは初めての経験です。
合理的?
トイレはフランスも有料が多いのですが、オランダの方が商売っ気があります。
駅のトイレが70サンチーム(1€が¥100だとしたら¥70に相当)はパリも変わりません。
が、パリは支払って終わり。
アムステルダムは50サンチームの割引券が機械から出てきます。
要は、同じ施設内で飲食や買い物の際に値引きしますということ。
何か買って返してもらわないと損した気分になります。なんか悔しさが残るのがイヤ!
しかしそれでは敵の罠にはまるだけ。
他に買う必要ないなら返金の事は忘れましょう。
ちなみにパリに戻る途中でベルギーのドライブインに入るのですが、ここのトイレは有料でオランダ同様に返金システムを採用していました。
ドライブインでトイレ有料は初めてです。ベルギーさらに商売っ気あり!
そんな事に驚いていたら、買い物したのに返金カードの事を忘れていました。
フランスだと、買ったレシートにトイレのコードが書いてあるお店はありますけど。
フランスとは違ってアムステルダムの駅ビルの中は飲食店だらけ。
宿泊したホテルの前の駅も売店やお店が充実してました。
その代わり、その郊外の駅を離れると住宅しかなく、自転車を使わないと交通の便が悪い街の構造なのでしょうか?
その代わり空気はキレイかも知れません。
しかし運河の水は汚れた緑色で、セーヌ川の方がキレイだと思います。
お土産はフランスとかぶってチーズとチョコレート。
スーパーを覗いてもフランスで見るものがほとんど。
何か違う物と言ってもワッフル、チューリップの球根、木靴、ミッフィの縫いぐるみ、焼物マグネット。
陶器でできた木靴キーホルダーよりも、エッフェル塔キーホルダーの方が個人的には好きです。
木靴に心惹かれましたが、履いてみると硬いので足が痛くて断念しました。
その点、同じ木の履物でも日本の下駄はいいですね。
鼻緒なので痛くないので、夏はサンダル代わりに履いてます。
フランスよりも物価が高いのはスイスとイギリスだと思っていましたが、観光客が絡むところはオランダの物価もまけていません。
ただ、文房具や雑貨などは安くて可愛いものが揃っています。
帰りのバスでオランダ、ベルギー、フランスと変わりゆく景色を眺めて、やっぱりフランスが好きだとつくづく思うのでした。