jeanne-lully’s blog

ちょっと変わった元日本人がパリで思う事

パリの庶民が大人しく引きこもっていられない訳

20時、日課になってきたウォーキングに出かけようとしたら、いきなり近所中から拍手喝采がおこりました。

 

 こんな時にサッカーの試合でもやっているのだろうか?

 

 何の呼びかけかは不明ですが、頑張っている医療関係者への拍手だったようです。

 

 ニュースをチラッとチェックしたら、セーヌ川の脇の散歩路を閉鎖したとの事。

 

えーっ、今頃?

晴れた日はだいぶ暖かくなり、寒くないので直ぐに家には戻らず散歩がてら人が集まってくるに決まってるのに、遅っ!

 

市民はますます自分達で行動範囲を狭めている。

 

 お金があるか行く所がある人達は、とっくに疎開しています。

 

ベランダが付いていたり、眺めが良く、広いアパートに住んでいれば、そこまで息苦しさを感じなくて済むかも知れません。

 

しかし私のような庶民が住めるくらいの価格のアパート(日本で言うマンション)は、東京よりも悲惨なのです。

 

 ワンルームだと、窓があっても日の当たらない部屋、ベッドを置いたら足の踏み場がない狭い部屋、中庭側で向かいの部屋しか見えない部屋、洗濯機がないのも良くある事で、浴槽がなくシャワーしかないのも普通です。

しかもかなり昔のビルで、古めかしいのです。

 

こんな部屋に住んでいるから、気分転換に普段から公園に出かけたり、図書館に行ったりする事が日課になっている人も多いのではないでしょうか。

 

公園は庶民のベランダか庭。

図書館は庶民の居間。

 

 寝室に閉じ込められている気分に耐えなくてはいけないのですが、本当の戦争とは違い、外に出たら殺される訳ではなく罰金程度なので、あの手この手で外出する人は後を絶たないかも知れません。

 

 私の住むアパートは外壁工事中で、外の景色が遮られており、6月下旬まで続くそうです。

 

 これで外出が出来ないので、眺めの良い短期貸しの物件か、ホテルを探していますが、今住んでいる家賃以上に費用がかかるため、諦める事になりそうです。

 

 ウォーキングに行こうと外に出た瞬間に私の向かう先にパトカーが見えました。

 

パトカーはサイレンを鳴らして乗用車を止めて検問し始めました。

 

 昨日よりも人も車も路上から更に減り、取り締まりが強化された実感が湧き、いつものコースはやめて、家の前を行ったり来たりするに留めておきました。

 

 そんな私の横を、キックボードに乗った小学生くらいの子供3人とその親が通り過ぎて行きました。

 

 わんぱく盛りの子供を持つ家庭は、もっと大変なんだろうなぁと、親子さんにエールを送りたい気分です。