夜になると聞こえてくる咳、一体だれ?
パリは外出制限になって二週間経ちました。
1週間ほど前くらいから、暗くなると咳の音がたびたび聞こえてきます。
始めは咳をする通行人が増えてきたのかと思い、ウィルスが身近に迫ってきている危機感を抱きました。
そのうち咳の時間が長くなり、これは近所の人だと思い始めました。
ある夜、下までゴミを捨てに行った時に咳の主を発見しました。
1か月前から、外観工事中の我がアパート( 日本でいうマンション)の入り口に住み始めたムッシュー(この場合はおじさん)から、咳が聞こえてきたのです。
外出制限中とはいえ野外暮らしで、マスクもしておらず、ウィルス感染のリスクは高いのでは?
しかも夜は気温10度を下回る寒さ。
いくら布団をかけても寒いと思うのです。
大丈夫かな、ムッシューと心配になった翌日、彼を見かける事はありませんでした。
いつもの場所に、彼の荷物は何も残っていませんでした。
どうしたんだろう?
入院したのかな?
その次の日、彼はいつものように戻ってきました。
いやー、心配したわ。
そう言えば、ムッシューが日中に出かける時は、所持品全て持っていくのでした。
よく街中に布団を置いたままいなくなる人とは違い、出来る男なのです。
一時は咳が酷かったけれど、もう軽い咳しかしていません。
ウィルスか風邪か分からないけれど、とりあえず治ってきている様子。
それにしても、強い身体してるなぁと感心してしまいます。
まあガッシリした体型ではありますが。
室内温度22度でも肌寒く感じる私とは大違い。
このままムッシューの風邪が完治するよう、祈っている今日この頃なのです。